No.238 保育士になるために必要な、“良い先生”の条件と心がけ

「子どもたちにとって、良い先生になりたい」――そう願って保育の道を志した人は少なくありません。しかし、実際の現場では、理想と現実のギャップに悩み、「本当に自分は良い先生になれているのか」と不安に感じることもあるでしょう。保育士にとって“良い先生”とは、単に優しい人ではなく、子どもに安心感を与え、成長を支え、保護者やチームからも信頼される存在です。本記事では、保育の現場で求められる“良い先生”の条件と、そのために大切にしたい心構えについて詳しく解説します。
子ども一人ひとりを“まるごと受け止める”姿勢

良い保育士とは、子どもの個性や感情をまるごと受け止められる存在です。泣き虫な子、かんしゃくを起こす子、おとなしい子、マイペースな子――どの子にも「あなたはそのままで大丈夫だよ」と伝えるような関わりができるかどうかが、その第一歩となります。
たとえば、何度注意してもルールを守れない子に対して、叱ることよりも「どうしてその行動をとってしまうのか」を想像し、背景を理解しようとする姿勢が大切です。子どもは、言葉にできない思いを行動で表現しています。“行動の裏側”に目を向けて関わることで、信頼関係は少しずつ育まれていきます。
一貫した態度と安心感を持たせる関わり方

子どもにとって「この先生は、今日も明日も変わらず見ていてくれる」と感じられることは、大きな安心につながります。機嫌によって態度が変わったり、その場しのぎの対応をしたりすることは、子どもに混乱を与えてしまいます。
良い先生は、どんなときも一貫した対応を意識し、「泣いてもいいよ」「できなくても大丈夫だよ」と安定した関わりを続けることで、子どもが安心して自分を出せる土台をつくります。先生の存在そのものが“心のよりどころ”になることです。
子どもの“今”だけでなく、“その先”を見つめる視点
良い保育士は、子どもの今の行動だけで評価せず、その先の可能性に目を向けています。たとえば、集団行動が苦手な子に対しても「この子には一人で集中する力がある」と捉えたり、よく動く子に「エネルギーを生かしてリーダーになれる」と考えたりする力です。
目の前のトラブルや失敗を“将来の芽”と捉えて育てる視点を持てるかどうかが、保育士としての器の大きさを決めます。「この子はこういう子だ」と決めつけるのではなく、「これからどう成長するか」を信じて見守ることが、子どもの自己肯定感を育てます。
保護者との信頼関係を築くコミュニケーション力
良い先生とは、子どもだけでなく、保護者からも信頼される存在です。保護者との連携は、子どもの育ちを支えるもう一つの柱。毎日の送り迎えの中で交わすちょっとした会話や、連絡帳での丁寧なやりとりが、信頼関係の土台となります。
特に注意が必要なのは、ネガティブな報告をする時の伝え方です。単に「今日こんなことがありました」と伝えるのではなく、「その後こう対応しました」「こうすると落ち着きました」と、保育者としての対応も添えることで、保護者は安心して預けられると感じます。対等な立場で、共に子どもを育てる“パートナー”である意識が大切です。