No.225 保育士に転職するときのポイントとは?

「子どもと関わる仕事がしたい」「もっと自分に合った職場で働きたい」――そんな想いから、保育士への転職を考える人は少なくありません。しかし、保育の現場は園によって方針や働き方が大きく異なるため、転職活動では情報収集と自己分析が欠かせません。本記事では、保育士に転職するときに押さえておきたいポイントを詳しく解説し、自分らしく働ける環境を見つけるため方法をご紹介します。
保育士としての働き方の多様性を理解する

ひとくちに「保育士」といっても、その働き方や職場環境はさまざまです。認可保育園、公立保育園、小規模保育園、企業内保育所、認定こども園、病院内保育室、ベビーシッター、託児所など、施設の種類によって保育のスタイルも勤務条件も大きく異なります。
たとえば、認可保育園では0歳から就学前まで幅広い年齢層の子どもを受け入れており、保育内容も多岐にわたります。一方、小規模保育園は定員が少ない分、ひとりひとりと密に関われる環境があります。また、企業内保育所では比較的ゆとりのある保育ができる代わりに、勤務時間が会社の就業時間に左右されることもあります。
まずは自分が「どんな保育がしたいのか」「どんな雰囲気の職場が合っているのか」を明確にし、施設ごとの特徴を把握することが転職の第一歩です。
自分の希望条件と優先順位を整理する

転職活動をスムーズに進めるためには、自分の希望条件を明確にしておくことが大切です。たとえば、以下のような項目について「譲れない条件」と「できれば叶えたい条件」に分けて考えてみましょう。
- 勤務地(通勤時間)
- 勤務時間(早番・遅番の有無、残業の多さ)
- 給与や手当、賞与の有無
- 子どもの年齢層(0歳児中心、幼児中心、混合型)
- 保育方針(のびのび系、教育重視など)
- 職場の雰囲気や人間関係
- 休暇制度(有給消化率、産休・育休の取りやすさ)
自分にとって何が一番大切かをはっきりさせておくことで、求人情報の見極めや面接時の質問内容も具体的になり、ミスマッチを防ぐことができます。
園の保育理念や雰囲気を事前に確認する
働きやすさややりがいを感じられる職場かどうかを見極めるためには、園の保育理念や日常の雰囲気を知ることが重要です。ホームページやSNSをチェックして、日々の保育の様子や行事、先生たちの表情、保護者へのメッセージなどから、その園の価値観を感じ取ることができます。
また、可能であれば見学や職場体験に参加するのがおすすめです。実際に現場の空気に触れ、子どもとの関わり方や職員同士の関係性を見ることで、自分に合っているかを直感的に判断しやすくなります。
「見学で感じた第一印象」は、意外と大切な判断材料になります。求人票だけではわからない“働き心地”を、五感で確かめることが転職成功への鍵となります。
面接では「できること」と「学びたいこと」を伝える
保育士への転職面接では、経験者・未経験者を問わず、自分の強みだけでなく「これからどんな保育をしていきたいか」という姿勢も重視されます。
「〇歳児クラスでの対応経験があります」「食育活動が得意です」といった具体的な経験と同時に、「今後は乳児保育にも関わってみたい」「園全体の連携に貢献したい」など、学ぶ意欲やチームで働く姿勢を伝えることが好印象につながります。
また、「なぜこの園を志望したのか」「ここの保育方針に共感した」という理由を、自分の経験や価値観と結びつけて話すことで、誠実さや熱意が伝わります。